どこまでもダメな日本映画 [文化]
トレンディ全盛期に主役張ってた男優って陣内とかギバちゃんとかだよな。今思うとたいしたイケメンじゃない。まあイケメンはイケメンでいたけど。吉田栄作とか。今の最初にイケメンありきのドラマ映画制作体制を形成したのはトレンディドラマ全盛期で、トレンディ崩壊後もそれに続く新機軸など打ち出せず、惰性でイケメン主導型の制作体制なのかと思ってたら、今の方がひどいのかも。ジャニーズの力も今の方が強いしな。
まあ要するにやる気無いんだと思う。この間「東京島」の映画のやつみた。原作は桐野夏生なので、大好きな作なんだが、まあなんというか、ひどいものだった。はっきり言えることは作り手側に桐野ファンが1人もいないだろうってのが明白に伝わってくる。つうか作り手不在?誰かの表現意欲があってこうなっているという気配がひとつもない。
これは商業だから、エンタメだからでは済まない。ハリウッドではそんなことない。実態はどうか知らないが、客として観る限りスピルバーグならちゃんとスピルバーグだし、サム・ライミならサム・ライミだし、ティム・バートンならティム・バートンだし、娯楽大作でも誰かの意志で創作が貫かれた気配がちゃんと漂っているし、「表現」になっている。
やる気ない癖に話題作やら過去の名作の映画化には何故か旺盛なのも不思議だよな。誰かバカなプロデューサーが「次はカムイで」とか「次は明日のジョーで」とか決める。といって原作に思い入れのある誰かが企画を進めるのではなく、それと別な政治力学で脚本家やら監督やらがセレクトされ、ジャニーズその他アイドル系俳優が起用される。「イケメン」+「名作・話題作」というシュールな抱き合わせ企画が出来上がり、結果「原作レイプ」の評判が巻き起こる。これが一つの恒例のパターンとして定着しているようだ。
そんな感じでひどい現状なので、もう日本映画など観る気もしないわけだが、これはひどいという例をみた。
たとえば、ヤマトなどもともとヤマトファンじゃないからキムタクがやろうがえなりかずきがやろうがどうでもいいし、ヤマトファンだったとしても観ないだろうが、百歩譲って「実際アニメ・漫画の主人公もハンサムに描かれているんだからキムタクでビジュアル上は問題ないだろう」とは言える。実際の出来は別として。
明日のジョーのジョーだってかっこいいではないか?漫画上でも。岩みたいな顔の役者にやらせるわけにはいかないだろう。
カムイは大分問題あるきがするが・・・カムイだってブオトコにやらせるわけいかないだろ?
カイジは・・・カイジがアイドルルックスなのは相当にまずい気がするが・・・
で、極めつけがこれだ。
このアフロ兄ちゃんの役を小栗旬がやるという。
まあ俺はこんな漫画ファンじゃないつうかどっちかっつうと嫌いだから心配する筋合いもないんだけどね。俺は好きじゃないけど人気漫画らしいのでファンも世間には多いはず。ファンがどう思っているか非常に気になる。
おっちょこちょいで不器用そうだけど一本筋が通ってて愛せるキャラの主人公ムッタ君。これを日本を代表する美男子俳優がやると全てが台無しになりそうなんだけど大丈夫か?
ひそかに思いを寄せるせりかさんにドキドキしたりするところでファンは笑うんだろうが、イケメンがドキドキしたらまったく別な絵になる。笑えるのか?まあ俺はそもそも笑わないからどうでもいいんだけど。
まあ、俺はファンじゃないので「ざまあみろ」ぐらいな気持ちにしかならないけどね。
こんな調子で将来は「最強伝説黒沢」をキムタクでとか企画するバカが出てきそうだ。今は他人事だが心配なのだ。
2011-03-26 17:45
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