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やさしいなんて言わないで [雑感]

中野通りの「球磨」というチャンポン屋に行く。チャンポンと半チャーハンのセットをいつも頼むので、それを注文しようとしたら店のオヤジが「ご飯もののセットは昼だけ」という。

「以前からでしたっけ?」
「前からそうだよ」

そんな筈はない。この店でご飯もののセット以外でチャンポン頼んだことない。昼に訪れたこともない。

きっとメニューが変わったのだ。メニューが変わるのはしょうがないが、店の人間がウソついてるのがむかつく。

何も頼まず、店を出る。どこで食べよう。気持ちが大きくチャーハンに傾いてるので、青梅街道の「銀龍」という店に決める。中華屋。朝から何も食べてないのでチャーハンに加えて餃子も注文。

ところが、餃子が出てこない。忘れているのか?それならそれでいい。しかし、チャーハン食べ終わった瞬間に餃子が出てくる。何ソレ?コース料理でも出してるつもり?チャーハン食べ終わった後で餃子だけ食べる食習慣はないので、

「お勘定」

目を丸くする店主。いやがらせみたいなマネしといてそれはないだろう。しかし・・・
「これ、払うから」
と、自分からもう折れている。この弱さに我ながら腹が立つ。何で「払えるかそんなもん」と叫べないのだろう。その場で自分の思いを主張できないから後から来る。店を出てから沸々と怒りが煮えたぎってくる。何でその場で怒れない、俺?怒りの半分は自分への怒りだ。

「銀龍」も「球磨」も二度と行かない。とくに銀龍へのむかつきはなんとか晴らしたい。復讐する手だては何かないものか?

殺意はさすがにないが、コンクリートブロックを店のウィンドーにぶつけてやりたい衝動がわき上がる。店頭のガラスがバリーンと大きな音を立てて割れる光景を想像するとさぞかし痛快だろうと、いや増しに高まるその衝動を押さえるのに必死になりながら帰途につく。全身震えが走る。怒りと情けなさで。

ちょっとメシ食おうと外出た数十分でもうこんな調子。俺はいつでもこんな調子だ。

ゴキブリコンビナートみたいな活動をしてると、俺に会う者は誰もが、作風とのギャップに首をひねる。俺は自分で言うのもなんだが人当たりがよく、腰低く、終始にこやかで、「イメージと違う」といわれる。人に接するといつもそうなってしまうのだ。そしてそんな自分に実はいつも歯がゆい思いをしているもう1人の自分が中にいる。そのもう1人の自分の中では復讐心が絶えず渦巻き、人の不幸を祈り、凄惨なシーンを想像して悦に入っている。呪詛と憎しみが渦巻いているのだ。


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